封鎖中のミラノから イズミふうこの日記

イタリア語と日本語(時々英語)で得る情報は、どれだけ同じなのか?どれだけズレているのか?

伊「アビガンが届いた」ベネト州で明日から試験

えええーーーー!?

まだ始まってなかったの!?

と、目が飛び出てしまった素人の私。

 

そうか・・・医薬品の使用と言うのは、こんな非常時でもこんなに時間のかかるものなのか!

何も知らない素人が個人的な意見を書く恐ろしさよ・・・。(自分を振り返って反省。)

 

1ヶ月前に「ベネト州知事がアビガンの試用許可をゲット!」と言うニュース記事を読み、「数日以内にプロトコルを開始する準備が出来ている」とあったのに、それ以来ニュースにならないので、てっきりもう試用して結果がイマイチなのかと思っていたのですよ。

(このニュースね! https://fukononikki.hatenablog.com/entry/avigan2 )

ツイッターにもついそんなことを書いてしまった数秒後にこの記事を見つけました。

 

「アビガンが届いた」だけなので、ベネト州の小さなニュースでした。

原文:https://www.qdpnews.it/veneto/35937-arrivato-avigan-in-veneto-il-governatore-zaia-hanno-tenuto-conto-dell-esperienza-veneta-lo-sperimenteremo

ベネト州は有名なベネチア(ベニス)を含む州で、ミラノ含むロンバルディア州と同じようにコロナウィルスが猛威をふるっています。

 

州知事のザイア氏は最初から検査をしまくり、国が助けてくれないので州でスイスから呼吸器を買い、マスクを買い、アビガンの使用許可を訴えて国から承認をもらい、今、抗体検査キットをテスト中、と、独自に攻めた戦いをしています。

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記事によるとザイア氏は

「プロトコルはベネト州、ヴェローナ、パドヴァに与えられた。私の記憶が正しければ、そこから、さらにミラノのサッコ(ミラノにある病院)に。我々には抗体検査キット、新しい陽性検査方法をはじめとして、他にも実験的に行う課題がたくさんある。この薬で世界が救われるとは言わない。ひょっとしたら必要ないかもしれない。でも、試すことが大事だ。」

と、慎重な様子。

 

今夜の報道では、マントヴァの病院から、血しょうを用いた治療が重症患者にもかなり効果がある、と言う特集がありました。

「今まで色々な物を試してきたが、これが一番だ。他の州でもどんどん使って欲しい」と医師。

この血しょうを用いた治療法も、ちょうど3週間前ほどに「血しょうは効くんだ。中国でも結果が出ているのに、イタリアでは正式に推進されていない・・・」と現場の医師が訴えていました。

(この日ですね〜: https://fukononikki.hatenablog.com/entry/infodemic )

 

「先進国で毎日何百人が亡くなるのだから、ICUに入ったら半数は亡くなる、と言われているのだから、世界中でなんでも必死で試しているはず。治療法の効く効かないはすぐに分かるのではないか?」と、無意識に思っていましたが、素人の浅はかさなのでしょうね。

 

こんな非常時でも、医療方法の手続きと言うのはそれなりに時間がかかるものなのだな、とつくづく思いました。

 

よく考えたらたった1ヶ月以内のことなのだから、実はすごくスピーディーとも言えるのかもしれません。でも、毎日数百人亡くなると、一日がすごく大きく長いように思われ、時間感覚がおかしくなっているのかも。