感染数・死者数は見る価値なし。重要なデータはICU患者数のみ。
イタリア、欧州各国が封鎖解除に向けて動き始めました。
毎日、午後6時に「今日の感染者、死者、検査数、回復数、致死率、州ごとの推移、うんぬんかんぬんいろいろ満載データ」が更新され、国民は固唾を呑んでそれを見守るのですが、本当に見る価値のあるデータは一つだけらしいです。
老舗新聞社コリエレ・デッラ・セーラの記事によると・・・
ただひとつ、大切なデータは「集中治療室ICUの患者数」 だけである。
ほほーーーーーう!
ちなみに本日、4月16日は
新規感染者:3786人 現時点での陽性:1189人 回復者:2072人 死者:525人
赤:感染者数
橙:現時点での陽性
緑:回復者
黒:死者
左のカーブを見てもなだらかになってきているのがわかりますが、今日の死者は525人ですので、そこまで減少しているわけでもありません。ただ、回復者数右のグラフを見てもグッと伸びており、いい感じに見えます。
そこで先ほどの記事の話になるのですが、要約すると
感染者数はあてにならない:
本当の感染者数はデータの10倍とも言われるほど氷山の一角である。
(これは日本でもよく言われていることなのに、いまだに「何県で何人!」と言うニュースをしますね。でも、人々に真剣に考えてもらうためには有効なのかもしれません。)
検査数はあてにならない:
検査が行われた数が全てカウントされるので、同じ患者が複数回した検査も毎回カウントされている。そして、各州ごとに「誰を検査するか」というルールが違う。
(イタリアはどんどん検査数が伸びて、今日など過去最高6万1千件です)
回復者数はあてにならない:
各州ごとに回復者としてカウントする方法が違う。ロンバルディアでは病床を確保するために、陰性になっていなくても退院させて自宅隔離にすることがあり、退院は「回復者数」にカウントされてしまう、等。
死者数はあてにならない:
検査をされないままの死者が多くいるので、現実の死者数はデータよりも多い。例えば復活祭の日は死者数が低かった(なぜなら検査数が少なかった)ことからも分かる。
(日本では死者数は誤魔化せないから唯一頼りになる数字だという説があったような!?)
唯一、大事なデータはICUの患者数である:
感染者はこれからも無くなることはなく、フェーズ2(新型コロナとの共存・封鎖を段階的に解除)において、新しい患者がやってくる。重症者の入院期間は長く、時には何週間も入院が必要になることはもう分かっている。
だが、ICUのベッドがたくさん空いていれば、重症患者に対応することができる。
ICUのベッド数が50%空いた時、我々は封鎖を解くことを考えることができるだろう。
なーるーほーどー!
と、言う話でした。
少しずつ減って入るけれど、医療崩壊して無理やり増やしたくらいなので、現実的にはまだいっぱいいっぱいでしょう。