封鎖中のミラノから イズミふうこの日記

イタリア語と日本語(時々英語)で得る情報は、どれだけ同じなのか?どれだけズレているのか?

新型コロナウィルス:イタリアの年齢層別の死亡率をグラフで見る。

今日もいつものように「過去24時間の感染数、死亡数、回復数・・・等々」を見ていたのですが、ふと、同じページにある年齢層別の死亡率のグラフを載せてみることにしました。

 

いつもの経済誌 イル・ソーレ24オーレの新型コロナウィルス専用ページからです。

原文:https://lab24.ilsole24ore.com/coronavirus/

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イタリア 年齢別死亡率のグラフ (3月28日の時点での感染者に対する死亡率)

 

今日の時点での死亡者数は10,779人ですが、3月28日のデータなので、死者のトータルは8,460人です。

 

そのうち、

30歳以下   1人

30代    18人

40代    76人

50代   314人

60代   971人

70代  2967人

80代  3344人

90代   767人

不明      2人

 

ということです。

「若い人も危ない!」という情報が最近出ていますが、やはり確率的には明確に高齢者が多いですね。

 

この新型コロナウィルスの報道を追っていると、よく思うのですが、国民に対して「不安をあおってパニックにさせてはいけない」けれど「楽観視して自由にしすぎてもらっても困る」というバランスをとることに政府やトップが苦労しているように見えます。

 

日本のように「なんとなく皆ルールに従う」国民性だと、政府からは「自粛要請」という形にしてもある程度の効果を得られますが、イタリアのように好き勝手する個人主義が多い国では「ロックダウン」という強硬な上からの方法をとらないと誰も従わない。

それでも何割くらいの人がどれだけ従って、その結果どのくらいの効果があるのか?というのはやってみなければ分からないので、日替わりで方針も変わっていく。

 

よく他の国と日本との方針の違いを比べて「甘い」とか「緩い」とか言う声がありますが、国民性によって「パニクりやすい度」も変われば「ルールに従う度」も違うので、情報の伝え方も変えなければいけません。

なので単純に比較はできないのです。